花はなんだかいつもその存在がいつもの美しさだけで人に心を和ませる。
花は自分がいつもそうありたいと思う、人の情けに思うことの輝きのうち
の簡単な心のほどきかたを知っていそうだ。
存在が美しいから、君の気持ちもなおさら、思いにふける、花のように
あってほしいと思う願いは、きっと、自分も負けじと咲きほころうとする
ことの感じ方のなかのおもいの強さは、綺麗なものに何かの心地よさを
感じることのできる人のおもいの強さである。
もっと、華麗に、はかなく、夢見ここちに咲く花をさがしても、それは、
所詮、自分がもう一歩不甲斐ない己の花の清らかさが、術なく散りゆく
本当の美しさの前に何も言えない、できない、してあげられない、心の
よりどころとすべき、その花の名前がなんであるかの問い掛けに、僕の
気持ちの寄せてくる言葉に花のような存在が消えてしまうから、言葉のありか
として、僕が思う一番の花はこれだ!と言い放ってしまうほど、自分のなかに
今、咲きほころうしている花のつぼみがどんな花になっていくかという想像力の
なかで、もし、自分が這いつくばってすがりたい美しさのまえに、聞える言葉は
「花がもしそのまま咲き続けるなら、先にしおれていく自分が、勝手に
そう決めているだけ、花もまた枯れて土にもどるなら、僕もまた綺麗に
なっておくことに、罪など感じないはず。」